[ トピック ]
- 「白山白川郷ホワイトロード」からいざ出発!
- 美しい自然に足を止めて、ゆっくり登山
- 標高1,736mからのパノラマビュー
白川村は村の面積の96%が山林で、村の一部は白山国立公園内に含まれる、自然豊かな村。 「三方岩岳(さんぽういわだけ)」は、その白山国立公園内に位置する山です。 「飛騨岩」「越中岩」「加賀岩」の3つの大きな岩壁が合わさってできていることが名前の由来で、それぞれ岐阜県側、富山県側、石川県側から聳え立ちます。 三方岩岳に登るには初心者向けの「三法岩登山道コース」「ふくべ谷登山道コース」、中級者向けの「三方岩岳コース」があり、今回ご紹介するのは、最も気軽に登ることができる「三法岩登山道コース」。 片道およそ50分のトレッキングへ出かけましょう。
「白山白川郷ホワイトロード」からいざ出発!
白山白川郷ホワイトロードの入り口がある鳩谷から、馬狩料金所を通って40分ほど進むと、登山のスタート地点である三方岩駐車場に着きます。
途中、車窓の景色を楽しみながら山道をぐんぐんと登っていきます。
白山白川郷ホワイトロードは白川村と石川県白山市を結ぶ全長33.3kmの有料道路で、四季折々の雄大な景色を臨むドライブスポットとして人気があります。
現在の愛称が決まったのは平成26年のこと。
地元のご年配の方はからは今でも旧名称である「スーパー林道」と呼ばれ、親しまれています。
白山白川郷ホワイトロードでは、2020年8月1日から5000台限定で通行料半額キャンペーンを実施中です。料金などの詳細はこちら。
岐阜県では遭難防止のため、北アルプス地区、御嶽山、白山、乗鞍岳で「登山届」の提出が義務付けられています。
三方岩岳の登山口にも登山届けポストがあるので、しっかりと記入をして投函し、いよいよトレッキングのスタートです!
美しい自然に足を止めて、ゆっくり登山
この日は夏本番の8月上旬。
岐阜県内では夏が比較的涼しい白川村でも、登山ともなれば序盤から汗がじわり。
帽子とたっぷりの水分、タオルや手ぬぐいは必需品です。
急な傾斜は少なく、コースの半分以上は舗装された道ですが、念のためにトレッキングシューズを履いておくと安心です。
このコースは初心者でも周りの景色を楽しむ余裕があるくらい。
植物や虫を観察したり、鳥の声や湧き出る水音に耳を傾けながらゆっくりと登っていきます。
標高1,736mからのパノラマビュー
ゆっくり、のんびりと進んでいたトレッキングも、さすがに山頂近くともなるとやや急斜面に。
暑さに追い打ちをかけられ、口数が少なくなりながらも、パノラマビューに期待して淡々と進みます。
そうして、ようやく三つの岩のうち「加賀岩」の頂上に到着!
白山をはじめ、北アルプス、南アルプス、360度どの方向にも山々が重なり合う絶景が待っていました。
爽やかに吹き抜ける風がとても気持ちがよいです。
清々しい緑の景色が終わると、山全体が紅く染まりはじめ、10月上旬頃からは紅葉スポットとしてもおすすめ。
(写真提供/白山白川郷ホワイトロード管理団体)
と、ここで一緒に登っていた白山白川郷ホワイトロード管理所の所長さんが、三方岩岳のある歴史について教えてくださいました。
加賀岩の岩肌には大きな洞窟が見えます。
岩の上の人影と比べるとその迫力が伝わるでしょうか。
実は、昭和38年に、この三法岩窟から鎌倉時代前半(13世紀頃)の中国製の水を注ぐ器が発掘されました。
これは古代から修行僧が霊峰白山へ登拝していたことの証。
現代のように道は整備されておらず、装備も十分にできないなか、わらじ一束でこの山道登っていたのかと思うと、気が遠くなるようですが、それだけ白山地区の山々は信仰の対象として大切にされてきたということでもあります。
山頂は風があるからか案外涼しく感じられ、何時間でも滞在したくなりますが、白山白川郷ホワイトロードの料金所にはゲートの閉門時間があるので注意が必要。
夏場は午後7時にはゲートが閉まります。
頂上での絶景を満喫して、下山します。。道幅が狭いところでは、すれ違う登山客と「こんにちは!」とあいさつを交わしながら、下へ下へ…
帰り道は往路と同じ道筋を辿るので、心なしか少し早く感じられます。
無事、ゴールの三法岩駐車場まで戻ってきました。
ほどよい疲労感と達成感に、気分は爽快です!
白川村にはこの他にもブナの原生林がある秘境大白川や、トヨタ白川郷自然學校など初心者でも気軽にアウトドアを満喫できるスポットがたくさんあります。
コロナ禍において、休日の過ごし方や遊び方が見直され始めているなか、これまでアウトドアには縁がなかったという方も、白川村の大自然を体感してみませんか?
■ 白山白川郷ホワイトロード
開通期間:6月上旬から11月10日まで
■ 三方岩岳