ヒダニチ編集部が白川村出身者の“今”を追う企画「あの子、今どうしてる?」。 村で生まれ育った子どもたちが、仕事や学業、スポーツなど、それぞれの道を歩む姿をお届けします。 第5回目は岐阜聖徳学園大学1年生の成原拓巳(なりはらたくみ)さんです。 成原さんは体育の教師を目指して、日々勉強に励んでいます。
大学ではどんなことを学んでいますか?
岐阜聖徳学園大学教育学部体育専修に通っていて、体育の教師を目指しています。もともと人と関わることが大好きで、人と深く関わる仕事に就きたいという思いがありました。それから、自分は自分自身のためよりも誰かのために動く方が頑張れるタイプなので教師の道を選んだんです。教師は人との関わりのなかで自分自身も一緒に成長できる仕事だと思います。勉強は苦手なんですけどね(笑)。岐阜聖徳学園大学はみんなが本気で教師を目指しているレベルの高い集団なので勉強するにはとてもいい環境です。
体育の教師を志すようになったきっかけを教えてください。
高校生までずっとバレーボール一筋で過ごしてきました。特に高校時代は部活漬けの毎日で全国大会にも出場することができました。これまで選手として目標に向かって頑張ってきましたが、体育の教師になることで次は指導者としての立場で生徒と一緒に目標を目指していけたらいいなと思っています。
白川村の魅力はどんなところですか?
白川郷学園を最初の9年生として卒業して、高校進学とともに岐阜市内で一人暮らしを始めました。岐阜市でも白川村にいたときの癖で、道ですれ違う近所の方にあいさつをしていたんです。そうしたらちょっとびっくりした顔をされることもあって。村では自分の出身の地域以外でも、顔見知りなのであいさつをするのは当たり前でした。「結」という言葉があるけど、言葉があるから人と人が繋がっているのではなくて、人と人との繋がりが「結」という言葉を生んだんだなと感じています。人との繋がりが好きなところですね。
将来の夢や目標を教えてください。
教師としても、バレーの指導者としても、人としても、信頼してもらえるような人間力ある人になることが目標です。中学校時代のバレーボール部の顧問の先生は、何よりも生徒たちのことを思って行動する人でした。僕も人のために行動することを自然にできるような人になりたいと思っています。
取材のこぼれ話
とにかく「人間」が大好きだという成原さん。取材の移動中もすれ違う友人に声を掛けたり、あいさつをする姿が印象的でした。教師の道を選んだ理由の一つには中学校、高校時代にお世話になった先生への憧れもあるのだそう。人と人との距離が近い白川村で育ったからこそ、人との繋がりの大切さを感じているのかもしれません。