白川郷の展望台へ向かう道の途中にある「お休み処 柊(ひいらぎ)」さん。店名が大きく描かれた、手作りの看板が目印のお店です。
玄関で靴を脱いで中に入ると、店内は全て座敷席で開放感に溢れています。
大きな窓からは藤の木をはじめとする青々とした木々や、エメラルドグリーンの谷川が眺められ、忙しない日常を忘れさせてくれます。
初めて訪れても、まるで田舎のおばあちゃんの家に遊びに来たかのように、どこか懐かしい気持ちになります。
店を営むのは、和田真智子(まちこ)さん。
元々は合掌造りが並ぶ荻町エリアにテイクアウトの店舗を構えていましたが、10年ほど前に移転され「お休み処 柊」をオープン。現在はご主人と息子さんとともに、店を切り盛りしています。
メニューは移転前から人気の飛騨牛の串焼きやイワナ塩焼き、それに白川村の特産である結旨豚(ゆいうまぶた)や飛騨牛などを使った、ボリューム満点の定食が揃います。
*「旨豚丼定食」「トロロ丼」のメニューの記載が飛騨豚となっていますが、現在は結旨豚を使用しています
まずは「飛騨牛の串焼き」からいただきます!ご夫婦の食べ歩き好きが高じて生まれたメニューで、当時の白川村では珍しかったそう。
豪快にかぶりつくと、甘辛くて柔らかいお肉の旨味が口いっぱいに広がって、“さすが飛騨牛!”とうなりたくなる贅沢感!しっかりとした味付けですが、脂身がさらりとしているため、後味はしつこくなくさっぱりしています。
こちらは白川村のブランド豚「結旨豚(ゆいうまぶた)」を使った「旨豚丼定食」。
「お世話になっている、村内の養豚場『吉野ジーピーファーム』さんに、“これまで白川村にはなかった豚肉の料理を作りたい”って相談していたの。そんな折に結旨豚が誕生したから、早速使わせてもらうことにしたんだよ。タレは家族で何回も試食して、やっと完成したね」。
こだわりのタレは飛騨牛の串焼きとも少し違う甘辛さで、さっぱりとした旨味が特徴の結旨豚とよく合います。これは、白いご飯がどんどん進む…!
優しい味のお蕎麦に、ピリッとしたわさびが効いた固めの豆腐、旬の菜の花のおひたし、お漬物にフルーツもセットで、大満足のボリュームです…!
「お客さんがゆっくりと食事ができて、休める場所にしたい」という思いから、観光客が多く訪れる世界遺産集落から少し離れた現在の場所へと移転された柊さん。
「東京や大阪から何回も来て、色々とおしゃべりしていく方もいるね」。
また、息子さんは車好きということで、店内には多種多様な個性ある車の写真がびっしり…!全国から車好きが集まる、という意外な一面もあるんです。
今では、真智子さんたちの思いに応えるように、アットホームな空間を求めて足を運ぶリピーターも多いそうです。中には、その心地よさに、食事が終わってお昼寝をする方もいるんだとか…!
「おいしかったよ、また来るねって言ってもらえるのが、やっぱり一番嬉しい。来てくれるお客さんを大切にして、なるべく長く続けられるといいね」。
白川村らしい料理を楽しみたい方はもちろん、ほっとする空間で、のんびりとした時間を過ごしたい方におすすめのお休み処 柊さん。ぜひ訪れてみてくださいね!
お休み処 柊
住所/岐阜県大野郡白川村荻町1823
営業時間/11:00~19:00(17時以降は要電話予約)
TEL /090-3303-4505
Facebook/@hiiragikusiyaki/
Instagram/@hiiragi.yuuji.wada.963/