白川村での暮らしに興味はあるけれど、いきなり移住するのはハードルが高い…そんな方にお勧めしたいのが「やまごや以上ほしぞら未満」。村の暮らしを期間限定で体験できるシェアハウスです。実は、飛騨日日編集部も特別に利用させてもらっています。今回は、こちらのシェアハウスがどんな施設なのか、どんな暮らしができるのかを、住人たちへのインタビューも交えて2回にわたってご紹介します!
白川村での暮らしを体験できるシェアハウス「やまごや以上ほしぞら未満」、通称“やまほし”。前半の記事では、やまほしの施設の概要や、その成り立ちについてご紹介しました。今回は、やまほしでの実際の暮らしについて、入居者にインタビューした内容をお届け!今回は福田さんに加え、以下の過去や現在の入居者にご参加いただきました。
・Mさん:2019年4月から2年半滞在。村内の図書館などで働く。 ・Aさん:2019年5月から現在まで滞在。村内で様々な仕事を掛け持ちしながら働く。 ・Rさん:2022年8月から2ヶ月滞在。ホワイエのインターンとして働く。 ・N(飛騨日日新聞編集部):2021年4月から現在まで滞在。岐阜市と白川村の2拠点で暮らす。
「やまほし」の印象
まずは、初めてやまほしを訪れた時の印象を聞いてみました!
「外観は家というよりは小屋みたいな印象でしたが、家の中はきれいだと思いました。あとは、リビングからの眺めが絶景!」(Mさん)
リビングの窓からは、悠々と流れる庄川に季節ごとに表情を変える山々という、大自然を満喫できる雄大な景色が眺められます。仕事や勉強で忙しい時も、この白川村らしい景色を見るとほっと心が和みます。
買い物はどうしてる?
「私は、車があるので高山や富山まで買い出しに行くことが多いです。あとは、週に何回か移動販売車のスーパーカーがやまほしの目の前に来るので、それを利用しています」(Aさん)
この他に、3軒以上の村民がまとめて注文すると、自宅まで配達してくれる生協を利用したり、村の方と仲良くなって、買い物に連れて行ってもらったりすることもあります。
村内の移動方法は?
自家用車がないと移動が難しい白川村。「やまほし」のある平瀬地区は、役場や飲食店、商店が集まる荻町や鳩谷から車で20分程度離れた場所にあるため、シェアハウス入居者も自家用車での来訪が推奨されています。
一方で、自家用車がない入居者は、1日5往復ほど運行しているバスを利用して暮らしていたそう。自家用車がある方が自由に動くことができますが、公共交通機関やスーパーカーを利用すれば、工夫して生活することも可能です。
食事の用意は?
「それぞれ自分で準備して、自分が好きな時間に食事することが基本です。コロナ前は地域の方といっしょに食事をする機会もありましたね」(福田さん)
現在の入居者も、基本的には自分の好きなタイミングで食事をしていますが、時間が合えばいっしょに食卓を囲んだり、作った料理を分け合ったりしています。
地域の方との関わりは?
「入居したばかりの頃は歓迎会があったので、そこに参加していた方とは交流がありました。1年目はあまり地域の方に認識されていなかったけど、2年目から少しづつ認知されて関わりができていきましたね。ここに住んでいるから、というよりも個人個人でつながりができて、食事に誘ってもらったりするようになりました」(Mさん、Aさん)
「やまほしを出て荻町の方に引っ越す際には、地域の方に送別会を開いてもらいました。お手紙もいただけて、とても嬉しかったですね」(福田さん)
地域との関わり方は個々に任せられていますが、白川村の暮らしの営みは、助け合いによって成り立っている部分も多くあります。せっかくなら地域の活動に参加したり、行事に顔を出したりすることで、移住してからのイメージも膨らみやすくなりますよ。
暮らしていて大変なことは?
「やっぱり雪下ろしが大変ですね…!“地面と屋根の雪がつながらないように気をつけてね”って言われて初めは理解できなかったんですが、ドアが開けられないほど雪が積もる様子を見てなるほど、と思いました(笑)。近所の方にはかなり協力してもらっています」(福田さん、Mさん、Aさん)
年によっては背丈を優に越すほどの雪が積もる白川村。白川村で冬を越すには、毎日のように降る雪への対策が必須です。
さらに、田舎での暮らしといえば虫も避けては通りません。特に春から夏、秋から冬の初めに発生するカメムシは、暖かい場所を好むので室内でもよく見かけます。多い時は、1日に何匹も遭遇することも…!白川村で暮らしていくには、虫に慣れていくことも大切かもしれません。
やまほしでの暮らしの魅力は?
「誰かと頑張ることができることがいいな、と思います。現在一人で暮らしていて、雪下ろしをはじめ、白川村で一人暮らしをすることは本当に大変だと実感しているので、ここで誰かと暮らしを共にできるのは安心できました」(福田さん)
「川が目の前にあるのがいいですね!夏はいつでも川遊びできます。クーラーがついてなかった時は、よく川に涼みにいっていました(笑)」(Mさん、Aさん)
「村内で人手が足りないお店の方が直接ここに働き手を探しに来ることがあるくらい、意外にもリクルートの場になっています!」(福田さん)
「やまほし」への入居方法
最後に「やまほし」への入居方法をご紹介します!
①白川村体験住宅問い合わせシートを記入し、メールまたはFAXで送付
②シートの記入内容を確認の上、入居条件と合致していたらホワイエ・入居者と面談。お互いに不安な点を解消します。
③面談で特に問題がなければ、入居決定!
「細かなルールは特にないので、お互いの価値観や暮らし方を尊重して、協調性を持って生活してもらえればと思います。一緒に暮らしている入居者同士が、心地よく暮らせるように工夫してもらえれば」(福田さん)
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ここにはまとめきれないほどさまざまな話題が飛び交い、話が尽きなかった座談会。飛騨日編集部も実際に暮らしてみて、日々取材や打ち合わせに向かいながら「やまほし」で過ごす時間はほっと安らぐ時間となっています。
白川村への移住を検討している方は、ぜひ一度「やまほし」での暮らしを検討してみてくださいね!
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シェアハウス「やまごや以上ほしぞら未満」
住所/岐阜県大野郡白川村平瀬353-62
間取/個室5部屋+LDK+浴室+トイレ2ヵ所+ウッドデッキ ※個室は4、5畳~6畳程度
設備/【共有】上下水道・プロパンガス・中部電力・インターネット(Wi-Fi)、洗濯機、冷蔵庫、暖房器具、扇風機、テレビ、各種調理器具、食器、炊飯器、電子レンジ、掃除機、BBQ台、Wii
【個室】布団セット一式・暖房器具・物干し用ラック・ハンガー3つ
滞在に必要なもの /衛生用品(シャンプーなどのお風呂セット・洗顔料・歯ブラシ・タオル・洗濯洗剤など)、食品(備え付けの調味料は油・塩のみ)
契約方法/入居時に白川村役場と同意書締結必須
家賃/月額20,000円(水道光熱費込み/灯油代別)
駐車場/シェアハウス敷地内(屋根なし)
備考/
・暮らしそのものを体験していただくため、滞在にかかる一切のサービスは致しません。滞在中の食事、ゴミ捨て、掃除などは各自で行って頂きます。
・ペット不可
・全館禁煙
・利用料は災害等による特別な理由を除いて還付不可
・日常生活を送るには車がないとかなり不便です(最寄りのスーパ―、コンビニまで車で約15分)。自家用車で来ていただくことをお勧めします。
WEB/http://human-university.com/shirakawa-go/live/yamahoshihttp://human-university.com/shirakawa-go/live/yamahoshi