移住 – 飛騨日日新聞 https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi 飛騨日日新聞は白川村での暮らしや文化、 そこに生きる村民のストーリーを届けるメディアです。 Tue, 26 Mar 2024 01:45:07 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.4 【座談会/移住ってどう?】移住者から見る、村の観光 https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/ijyuttedou08/ Tue, 26 Mar 2024 01:45:06 +0000 https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/?p=5117 移住に関するさまざまなテーマのトークをお届けする「移住ってどう?」。今回は白川村に移住し、観光協会に勤めるお二人に、多くの観光客を受け入れる仕事の内容や、白川村に移住して感じることについてお話を聞きました!

武内順子さん
岐阜県多治見市出身。2023年8月に白川村に移住し、観光協会に勤める。移住当初は平瀬地区のシェアハウスで暮らしていた。





和田真佐美さん
石川県七尾市出身。2010年に結婚を機に白川村に移住。2023年4月より観光協会に勤める。

和田 私は2010年に結婚を機に石川県七尾市から移住しました。観光協会で働き始めたのは2023年春からです。

武内 私は2023年8月に岐阜県多治見市から白川村に移住しました。長年観光業に携わっていて、岐阜県内で観光の仕事を探していたのですが、縁あって白川郷観光協会で働くことになりました。

和田 主に受付カウンターで、観光客からの相談に対応しています。観光ルートや飲食店の紹介をしたり、「今日泊まれる宿はないか」と聞かれることもあったりしますね。元々英語が話せるわけではなかったので、初めのうちは外国の方への対応に戸惑いましたが、今ではよく聞かれる質問には答えられています。

武内 観光協会では村内の宿泊施設の予約を一部請け負っているので、私は宿泊に関わる業務全般を担当しています。観光協会の事務所があるバスターミナルはお客様のトラブルも多く、忘れ物やバスの運休、乗り遅れ等に英語で対応しています。冬は雪の関係で車の事故が多いので、その処理もありますね。

和田 どこに相談すればいいかわからない場合は、観光協会へまず問い合わせが来ますよね。スタッフは10人もいないので大変ですが、毎日、日本中、世界中の方と出会えるのは刺激的です。

武内 冬は白川郷ライトアップイベントもありましたね。実行委員会と協力して、夏から企画や準備を進めて、当日の運営もしています。あとは観光客へのマナーの呼びかけはしていますが、毎日の掃除は大変です。バスターミナルは数百人の方々が行き交う場所ですので、放置されるゴミも多いです。

和田 暮らして感じるのは、やっぱり白山や庄川などの自然の豊かさ。山登りやキャンプ、釣りなどで、ぜひ体感してほしいです。夜は満点の星空で天の河が綺麗に見られるので、宿泊して眺めていただきたいですね。

武内 ホワイトロードや白水湖の眺めも素晴らしいので、道路が開通されたらぜひ足を運んでいただきたいです。ドライブすると、野生動物も見られるかもしれません。私はよく遭遇します(笑)。南部の平瀬温泉も、観光客は少なめですがゆっくり落ち着いて過ごせますし、ひらせ温泉キャプサイトでキャンプも楽しめます。いつか村内のいろいろな拠点を巡るツアーを企画してみたいですね。

移住体験シェアハウス「やまごや以上ほしぞら未満」

武内 車があるので、暮らしの不便さは特段感じていません。あとはやはり、人付き合いが濃いですね。職場や近所の方に野菜をいただけることもあって、ありがたいです。私は一人で暮らすのが苦手で、移住当初はシェアハウスで暮らしていましたが、同じ立場である他の移住者と一緒で安心感がありました。夕食を一緒に食べたり、たわいのない話をしたり…村のいろいろなことを教えてもらったり、村の方を紹介してもらうこともありましたね。

和田 白川村は会合や行事が多くて大変なこともありますが、準備などに一緒に取り組む中で、親交が深まりますね。私も嫁いだばかりの頃は女性会で顔見知りができました。

武内 仕事とプライベートのコミュニティが重なることも多いので、そういった密なつながりを楽しめる人が住んでくれるといいと思います。





今回のゲストが務める白川郷観光協会の事務所があるのは、白川郷バスターミナル内。高速バスが発着し、多くの観光客が利用する合掌造り集落の入り口です。

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【座談会/移住ってどう?】村の教育を担う、白川郷学園 https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/ijyuttedou07/ Wed, 17 Jan 2024 07:01:36 +0000 https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/?p=4792 移住に関するさまざまなテーマのトークをお届けする「移住ってどう?」。今回は白川村唯一の学校であり、小中一貫の義務教育学校であ る「村立白川郷学園」(通称“学園”)に勤める3人の先生に、村の教育についてお話を聞きました!

春見(かすみ)拓哉さん
飛騨市出身。白川郷学園は3年目で9年生の担任。 家族で白川村に移住。

黒岩由季さん
高知県出身。 白川郷学園は初任校で3年目。 7年生の担任。赴任に伴い、現在は白川村に住む。

水野礼菜(あやな)さん
白川村荻町出身。 白川郷学園は3校目で3年目。 養護教諭。

春見 赴任前は飛騨市の学校にいたので、知り合いの先生から「地域との関わりが強い学校」とは聞いていました。最近は働き方改革に伴って教員が地域と直接関わる機会は少なくなっていますが、白川郷学園はそういった流れとは一線を画する方針ですね。保護者はもちろん、多くの地域の方がそういった学園の考え方を理解されていて、とても協力的です。

黒岩 私は高知県出身で、岐阜の大学に通っていたのですが学園の前知識はほぼありませんでした。赴任して感じることは、学年を超えた繋がりが強いことです。1年生と9年生が教室を行き来することも珍しくないですね。クラス替えがないので、他学年の授業をこどもたちが見学しあって、授業の様子や学ぶ姿勢を知る取組みもあります。

水野 私は白川村出身ですが、子どもの頃はまだ白川郷学園はなく、村の小中学校は別々でした。でも村民全員が親戚みたいなので、学年の壁がない雰囲気は昔からありましたね。

春見 教員自身も、担任以外の子どと関わることが多いですね。以前は自分の受け持ちクラスが「自分の生徒」という認識が強かったのですが、ここでは他の学年の子も慕ってくれるので、自然と「学園の子ども全員が自分の教え子」と思うようになりました。

春見 各学年で村民学の方向性は決まっていますが、具体的な内容は個々のクラスで考えます。私が担任する9年生の今年のテーマは「住み続けたい村」。観光客の多い白川村を住みやすくする方法の一つとして、観光客のゴミ捨てマナーの向上について考え、実践しています。課題設定や何をどう取り組むかも、全て生徒主体で決めています。

黒岩 私が担任する7年生は「担い手学習」に取り組んでいます。村にUターンして新たに事業を始めた人から、村外で活躍する陸上自衛隊員まで、生徒が興味を持った“挑戦している人”に話を聞きます。

水野 学園と地域を繋ぐ「ふるさとアドバイザー」をはじめ、村民学は地域の方の協力で成り立っていますね。私も村出身なので、村の方を紹介することもあります。でも、子どもたちから村のあの人に話を聞きたい、となるのは大人と子どもの距離が近い白川村ならではですよね。

春見 村民学以外でも部活動を指導する方がいたり、サークルで年代関わりなくいっしょに活動したりと、接点が多いですよね。私自身も、どぶろく祭で自分の子どもを連れて行った時に、学園の生徒たちが自然と遊んでくれて、人と関わることに躊躇がない子が多いのだと改めて感じました。

黒岩 ICT教育にも早くから取り組んでいるので、タブレットでの資料作成やプレゼンも得意な子が多いですね。

春見 一方で、少人数なのでどうしても学習面では切磋琢磨しにくい雰囲気があります。もう少し学習環境を整えたいです。

水野 生まれた時からずっと自分のことをよく知る人に囲まれていて優しい子が多いのですが、高校で環境がガラッと変わるので戸惑う子もいますね。

黒岩 関わる人の多様性が限られるので、村外との接点を意識的に作っていますよね。6年生を「ジュニア観光大使」に任命して、全く違う環境で育った修学旅行生を案内したり、事前に交流する取組みも行っています。

黒岩 私はプライベートでも親しくなった方に山登りやスノーボードに誘ってもらうなど、村ならではの人付き合いのありがたさを感じています。教育でも、村の方との繋がりを大切にしたいですね。誰でも学校見学できる「地域公開日」には、近所のお年寄りも来てくれます。学園だけでなく、村の方と一緒に子どもたちを育てたいです。

春見 教師が子ども一人ひとりに向き合える強みを生かしつつ、学習面など改善すべき部分を補っていきたいです。

水野 一般的な学校の良さと学園の強みが合体した、ハイブリッドな教育ができる学園にしていきたいですね!

今回の会場

白川小学校と白川中学校が統合し、2017年に開校した白川郷学園。「ひとりだち」を教育目標に、自立、共生、貢献の資質を育む9年間の連続性を生かした教育を行っています。

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祭に、仕事に、子育てに。地域と育む村の暮らし/小川和也さん https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/ogawakazuya/ Mon, 15 Jan 2024 08:47:40 +0000 https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/?p=4761

移住2年目から「どぶろく祭」に演者として参加

2023年、コロナ禍が落ち着き4年ぶりの通常開催となったどぶろく祭。豊饒の秋に行われる白川村の一大行事です。毎年9月の終わりから10月にかけ、村内5地区(平瀬、木谷、荻町、鳩谷、飯島)で開催されます。

神に捧げられたどぶろくが人々に振る舞われる祭として知られますが、どぶろくとともに村民みんなが心待ちにしていたのは獅子舞。鳩谷(はとたに)地区の祭で太鼓を力強く叩くのは、愛知県出身の小川和也さんです。

愛知県名古屋市出身の和也さんは、高校卒業後、地元の飲食店に就職。そこで出会ったのが、白川村出身の美咲さんです。交際ののち、2017年に結婚。お二人は美咲さんの故郷・白川村へと移住しました。

「移住1年目に初めて獅子舞を見た時は観光客気分だったので、まさか自分が演じるとは思っていませんでした」と和也さん。

鳩谷地区の「獅子舞保存会」に誘われたのは、移住翌年。「ちょうどお義兄さんもUターンしたタイミングで一緒に参加したので、村民はやるものなんだな、という認識でした。参加できる人数は限られるので、昔は全員が演者になれるわけではなかったのですが、この頃鳩谷地区は若い人が少なかったのもあって、誘っていただけましたね」。

10月のどぶろく祭の1ヶ月前からは、ほぼ毎晩練習が行われ、先輩やOBから指導を受けます。

「獅子舞の踊りやリズム、メロディーは地区ごとによって違うんです。鳩谷は少しゆったりしているのが特徴ですが、僕は楽器も習ったことがなかったので、そのリズムをつかんで太鼓を叩くのが難しかったですね」。

1年目は見習いとしての参加だったため、本番での披露はありませんでしたが、2年目からは独り立ち。OBの方の指導にもより熱が入りました。

「初めて自分が演者となった祭は、多くのOBの方々が見ているとあって、とても緊張しました。村の方のどぶろく祭に対する熱量もすごいですね」。

獅子舞に携わり、いっしょに活動する仲間をはじめ、村の方とも深く関わるようになったという和也さん。6年目となった2023年の祭では、すっかり獅子舞を率いる一員として活躍していました。

移住を機に、村のインフラを支える仕事に挑戦

移住前は白川村を訪れたことがなかったという和也さん。当時、既に社会人だったとはいえ二十歳という若さだったこともあり、両親をはじめ周囲の心配もありました。

けれども、和也さんは地方の暮らしには前向きだったといいます。

「豪雪や買い物など、名古屋に比べれば不便なことも多くて初めは驚きましたが、“こういうもの”として受け止めれば、慣れるのにそれほど時間はかかりませんでしたね」。

名古屋市では飲食店で働いていましたが、「ちょうど新しい仕事にも挑戦したかった」と、移住後は美咲さんの父・正直さんが経営する丸正建設株式会社へ転職。未経験からスタートし、初めは先輩につきながら少しずつ経験を積み重ねました。

もちろん、重機の運転に必要なさまざまな免許も取得。春から秋は道路建設、冬は除雪にと、村内外をとびまわります。

「大変なこともありますが、自分が携わった仕事が、村民や多くの人の暮らしに役立つのは嬉しいですね」。

今では後輩もでき、現場監督も任されるほどとなっています。

自分らしく、村の暮らしを家族とともに育んでいく

現在は二人のお子さんに恵まれ、地域の方に支えられながら子育てに励む和也さんと美咲さん。

「近所の方は子どものことをみんな知っているので、可愛がってくれます。見守られている安心感がありますね」。

子育てするにようになり、人付き合いが濃い村の良さも改めて感じています。

「消防団にも入って、仕事に、地域の活動にとなかなか毎日忙しいです。なので“のんびり田舎暮らし”とはいかないですけれど、自然に囲まれて、村の一員としての実感を持ちながら過ごす今の生活を僕は気に入っています」。

村の暮らしに自然体で馴染むんでいる和也さん。最近は念願だった野菜づくりも始め、白川村での生活の新たな楽しみを見つけています。


小川和也さん

愛知県名古屋市出身。白川村出身の美咲さんと名古屋市の職場で出会い、2017年に結婚を機に移住。現在は義父が営む「丸正建設株式会社」に勤める。

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【座談会/移住ってどう?】地域のルールと移住 https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/ijyuttedou05/ Fri, 07 Jul 2023 11:02:26 +0000 https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/?p=3808 移住に関するさまざまなテーマのトークをお届けする「移住ってどう?」。今回は、地域の慣習やしきたりなどをまとめた「集落の教科書」を2018年に制作した石川県七尾市の高階(たかしな)地区(人口約千人)を訪問。制作の経緯や反響についてお聞きしました。

宮崎 𠮷春(よしはる)さん

石川県七尾市高階地区出身。七尾市たかしな地区活性化協議会会長。

坂口 初男(はつお)さん

高階地区出身。七尾市高階地区コミュニティセンター長。空き家の情報管理を担う。

高橋 雅人(まさと)さん

七尾市地域おこし協力隊(高階地区)。2021年に福井県から移住。

聞き手:白川村役場観光振興課/一般社団法人ホワイエ

「集落の教科書」制作の経緯

高階地区の「集落の教科書」では、これまで“暗黙の了解”となりがちだった地域のルールを明文化し、まとめています。どんなきっかけで制作されたのでしょうか?

宮崎:前任の地域おこし協力隊の一人が京都府南丹市の「集落の教科書」を紹介してくれたことがきっかけです。地域の魅力だけじゃない、ありのままを伝えているところが良くて、高階地区でも作ることになりました。

白川村にも村民の助け合いである“結”など、地域で明文化されていないルールがたくさんあります。「集落の教科書」では、あいさつ回りから町会費、葬式などかなり細かな情報が掲載されていますが、制作期間にはどのくらいかかったのでしょうか?

坂口:地域の課題に住民が協力して取り組むため、七尾市助成金を活用して、2018年の1年間で作り上げました。

宮崎:6月には南丹市で教科書の制作に関わったNPOの方に「集落の教科書」に対する、住民向けの説明をしてもらいました。夏休みには、能登のまちづくり会社「御祓川(みそぎがわ)大学」を通じて募集した、県外の大学生2人がインターンとして集落を回って、ヒアリングをしてくれましたね。

地域の住民ではない人がヒアリングすることに、特に抵抗はなかったでしょうか?

坂口:住民には、事前にヒアリングについて伝えていました。若い人が熱心に話を聞いてくれるからか、喜んで話してくれましたよ(笑)。

高階地区の住民は移住に対して好意的な雰囲気なんですね。

坂口:昔はそれほど移住に前向きではなかったのですが、初期の移住者の方たちが地域でとてもよく動いてくれて、イメージが良くなりました。高階地区では13年間で36人が移住していて、今では「移住の里」と言われることもあります。

集落の教科書の反響は?

「集落の教科書」に対する、移住者や住民の反応はいかがでしょう?

高橋:私は2021年に地域おこし協力隊として福井県から移住しました。当初、妻は移住に不安があったのですが、「集落の教科書」を通じて事前に地域を知ることができました。それに、こうした冊子を作る地域なら移住者を受け入れてくれそう、という印象を持ったので、高階地区を移住先に決めました。

宮崎:住民の反応も意外と大きくて、隣町でもルールが違うことを知ったり、自分の地域のしきたりを改めて考え直すきっかけにもなりましたね。

坂口:「集落の教科書」を見て移住した人はまだほとんどいないですけど、自治体からの視察は多いです。2020年には情報を更新して第二版を発行しました。

白川村でも地区によって組織の体制や行事、会合の頻度などはかなり違っています。人口が減り、高齢化が進む中で、他の地区を参考にしながらこれまでのやり方を見直すタイミングが来ているのかもしれません。

移住施策に取り組むことは仲間を増やすこと

宮崎:高階地区も小学校が廃校になったり、コロナで地域の行事が存続できなくなったりと課題がたくさんあります。危機感を持って地域のことに取り組まないといけないですね。

坂口:高階地区は、特徴的な特産物や産業、人が集まるような自然はありませんが、人情に厚いまち。今後も人口の増加というより“仲間を増やす”という想いで、地域や移住の取組みを進めたいです。

高階地区では、住民主導で移住者の受け入れ態勢が作られていることが印象的でした。今後は白川村でも、住民や事業者、行政が協力しながら移住者を受け入れる態勢を整え、移住施策に取り組んでいく必要があるかもしれません。

高階地区のみなさま、ありがとうございました!

今回の会場

旧高階小学校を活用した高階地区コミュニティセンター。地域の行事やサークル活動など、さまざまな住民活動の拠点となり、暮らしの困りごとの相談にも対応している。

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言語や文化を超えて、“村民”として暮らす/劉旭さん https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/liu_xu/ Thu, 06 Jul 2023 05:59:15 +0000 https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/?p=3785 結婚を機に、国を超えて白川村へ

外国人観光客が年112万人訪れることもある白川村。そんな村の観光を支える一人が、観光協会で働く中国出身の劉旭(リュウ・シュー)さんです。

シューさんが働く、観光協会の事務所がある白川郷バスターミナル

2018年3月、当時は白川村役場観光振興課、現在は教育委員会で働く章璐(ショウ・ルー)さんとの結婚を機に白川村へ移住。

中国の美術大学を卒業後、移住前はフランス・ニースのホテルでアート関係の仕事をしていました。

「美術の仕事は世界中どこでもできます。それに、いろいろな国で暮らしてみたくて」。

実は、この移住で初めて日本を訪れたシューさん。イメージしていたのは、東京のような都会的な日本だったので、対照的な村の景色や、雪の多さに驚いたと言います。

「合掌造りの風景にも、やっぱり感動しましたね。でも初めは、なぜ世界遺産であるのか、その意味をしっかりとは理解していなかったです」。

村が育んできた“結”の精神や伝統的な文化。自分自身も村民と関わり、生活を営む中で徐々にその意味を理解していきます。

仕事に趣味に。この場所だからできることを

現在は観光協会で、海外の旅行会社とのやりとりや、外国人観光客の対応を担っているシューさん。

日本語も流暢に話すシューさんですが、実は、移住当初話せた日本語はあいさつ程度でした。

「特に、民宿の方との電話には苦労しましたね。まずは誰なのかを理解してもらわなければいけなくて、色々と質問されてなかなか本題に入れなかったりもしました(笑)」。

独学と実践を重ね、今では中国語、日本語、英語、フランス語の4ヶ国語を操る、頼れる存在です。

一方休日は、妻のルーさんといっしょに白水湖でのサップや、庄川でのカヌー、山登りなど、村の大自然を満喫するアクティビティへ。春には山菜採りに出かけたり、「田植え祭り」などの行事にも参加しています。

「仲良くしてもらっている村のおばあさんに、山菜を使った料理を作ってもらうこともありますね」。

仕事に遊びに、白川村らしい毎日を過ごしています。

“村民”の一人として、アートで村を表現してみたい

移住から早5年。言語や文化の壁を超え、シューさんは今やすっかり“村民”の一人です。

「白川村はまっすぐな考え方の人が多くて、対話すれば理解し合えるのがいいなと思います」。

そう語るシューさんが今後取り組みたいのは、元々の専門であるアート活動。

「冬の夜の幻想的な森とか、白川村の自然からインスピレーションを受けた作品を作りたいんです」。

“外国人”であり、村民でもあるシューさんの目に、村の姿はどう映っているのでしょう。

作品の完成が今から楽しみです。


劉旭(リュウ・シュー)さん

中国出身。白川村で働く妻と共に暮らすため、フランス・ニースから白川村へ移住。現在は観光協会に勤め、村のインバウンドを支える。

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【白川村求人図鑑】白山タクシー https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/hakusan-taxi/ Thu, 25 May 2023 05:17:15 +0000 https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/?p=3349 白川村にはどんな仕事や働き方があるんだろう?「白川村求人図鑑」では村内のさまざまな企業や仕事を紹介します!

白川村の主な交通手段は自動車。けれども中には、車を運転できない村民がいたり、公共交通機関で村を訪れる観光客も多くいます。

そんな人々が頼りにしているのが「白山(はくさん)タクシー」さんです。

事務所があるのは白川村南部の平瀬地区。今回は、代表を務める小川晋一さんにお話を伺いました!

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1948年に小川さんの親戚の方が創業した、白山タクシーさん。その事業は「タクシー業務」と「バス業務」の大きく2つに分けられます。

電話で予約が入ったらお客様の元へと向かい、目的地まで送り届けるタクシー業務。まちなかを走る流しのタクシーとは異なり、予約が入るまでは事務所で待機するスタイルです。

観光客はもちろん、免許を返納している年配の方や、お酒を飲んで運転手がいない時など、村民にも利用されています。

1996年から始まったバス業務では、貸切バスと保育園バスの運行を行っています。

部活動の送迎や、団体ツアーを企画する旅行会社に利用される貸切バス。村民や個人の観光客が大人数で村内外を巡る時など、会社や団体だけでなく、一般の方でも活用できます。

保育園バスは、2022年に村内の2つの保育園が統合されたことにより運行を開始。白川保育園と南部地区文化会館(NBK)の間を走り、毎朝子どもたちを見守りながら送り届けます。

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最近はコロナの影響が落ち着き、外出や旅行に出かける機会も増え、タクシーやバスを利用する観光客や村民が急増していることから、白山タクシーさんでは乗務員、事務員を募集しています。

乗務員の仕事はもちろん、タクシーとバスのドライバー。出勤はシフト制なので、今日はタクシー、明日は保育園バス…と、日によって異なる車を運転し、保育園児から外国人観光客までいろいろなお客様に対応します。勤務時間は、朝7時〜夜10時のうち8時間です。

現在働いている乗務員さんは、高山市や郡上市など村外の方が多いそうですが、もちろん村内の方も大歓迎です!

「村内はもちろんだけど、高山市や富山県、石川県の方にも行くことも多いです。いろんな土地の人と話したり、遠くまで行くことが好きな人には楽しい仕事じゃないかな」と小川さん。

必要な資格は、第二種運転免許。法廷で義務付けられた20時間の研修を受けてから乗務員となるので、これまでドライバーの経験がない方でも問題ないそう。

一方、会社を縁の下を支える事務員が担うのは、事務業務全般。

パソコンを使った入力作業や、伝票整理、配車手配、銀行手続き、電話対応などを行います。こちらも、はじめのうちは先輩社員に仕事を教わりながら覚えるので、事務職の経験がない方でも安心です。

乗務員は正社員、事務員はパート(正社員登用あり)を募集中。男女ともに歓迎ということです。最近は、女性のタクシードライバーも増えてきましたよね。

世界遺産・白川郷の交通を支える白山タクシーさんのお仕事。世界中から訪れる観光客との出会いや、日本の原風景を日々眺められることも大きな魅力です。

運転が好きな方はもちろん、コミュニケーションを取ることが好きな方や、四季を感じながら仕事をしたい方にもやりがいや楽しさを感じられる仕事ではないでしょうか。

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「白山タクシー」では新たな仲間を募集中!興味のある方はぜひご応募してみてくださいね。

①乗務員

【仕事内容】タクシー乗務、観光バス乗務、路線バス乗務

【雇用形態】正社員(3カ月の試用期間)

【給与】200,000円

【勤務時間】7:00~ 22:00の間の8時間(時間外労働月平均5時間)

【必要な免許・資格】普通自動車第2種免許、大型自動車第2種免許

【備考】交通費・時間外勤務・乗務手当・無事故手当・精勤手当支給

②事務員

【仕事内容】一般事務業務全般(パソコン操作、伝票整理、銀行業務、電話対応、配車手配、来客対応)、その他付随する業務全般

【雇用形態】パートタイム(正社員登用あり)(試用期間なし)

【給与】時給1,000円

【勤務時間】平日9:00~17:00

【備考】交通費・時間外勤務支給

【応募・問合わせ】興味のある方は下記までお問い合わせください。
白山タクシー
〒501-5507 岐阜県大野郡白川村平瀬303-44
TEL:05769-5-2341(担当:小川)

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白山タクシー

住所/岐阜県大野郡白川村平瀬303-44

TEL/05769-5-2341

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【白川村求人図鑑】道の駅 飛騨白川/大白川温泉 しらみずの湯 https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/michinoeki_onsen/ Mon, 10 Apr 2023 01:27:00 +0000 https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/?p=3216 白川村にはどんな仕事や働き方があるんだろう?「白川村求人図鑑」では村内のさまざまな企業や仕事を紹介します!

白川村南部の平瀬には、村民や観光客が立ち寄る憩いの施設があります。

その一つが「道の駅 飛騨白川」。コンパクトな施設では、白川村の郷土料理である「すったて汁」をはじめ、五平餅やおそばといった軽食をいただくことができます。

また、お土産が購入できる売店や、ちょっと一休みするのにぴったりな足湯も。

そして、もう一つは、源泉掛け流し温泉が自慢の「大白川温泉 しらみずの湯」。

14キロ離れた大白川が源泉の天然温泉で、昔から「子宝の湯」として親しまれてきました。檜風呂や泡風呂、寝湯を楽しむことができ、湯量が豊富な時は露天風呂に入ることもできます。

第3セクターとして運営されているこちらの2つの施設では、現在いっしょに働けるスタッフを募集中です!

どんなお仕事をするのか、4年間働いている木下(きした)加那子さんにお話を伺いました。

「やることとしては、調理や清掃、お土産などの販売、そして接客になります」。

「この人はこの仕事」とかっちり限定されているわけではなく、適性や忙しさ、シフトの状況など、日によって任される仕事は変わるのだそう。また、状況によっては2つの施設を行き来することもあります。

「調理は、道の駅と温泉の食堂で担当していただきます。しっかりと手順を教えるので、調理の仕事の経験がない方でも大丈夫です」。

1日のタイムスケジュールについても教えていただきました。

「道の駅の勤務の場合、朝9時ごろ出社して、店を開け、道の駅に置いている観光冊子を整えたり、掃除をして準備します。清掃が終わったら蕎麦の湯を沸かしたり、調理の下ごしらえをしてオープンに備えます。10時にお店が開いたら、お客様に応じて販売や調理をして、17時には営業終了です」。

温泉の場合は、朝は浴槽や脱衣場の掃除から始まります。広さもあるので、根気よくやることが大切だそう。

仕事のやりがいについても聞いてみました。

「この施設は、白水湖や白水の滝、ひらせ温泉キャンプサイトから近くて、村民はもちろんですが観光客もたくさんいらっしゃいます。日本だけでなく、海外から訪れる方も多いので、そういった方とコミュニケーションを取るのが好きな方にとっては、楽しいんじゃないでしょうか」。

最近は、以前と比べてコロナの状況がかなり落ち着き、白川村には多くの観光客が戻ってきています。

観光のメインスポットは世界遺産がある荻町の合掌造り集落の周辺ですが、合掌造り集落から車で20分ほどあるこちらの施設でも、徐々に訪れる人が増えているそう。

「特に外国からのお客様は今後どんどん増加してくると思うので、できるだけ毎日働ける方に来ていただけるとありがたいですね」と木下さん。

世界中から訪れる方をおもてなししながら、村民とも日々交流できる「道の駅 飛騨白川」と「大白川温泉 しらみずの湯」のお仕事。白川村らしい仕事をしながら暮らしたい方にも、魅力的な仕事ではないでしょうか。

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現在、「道の駅 飛騨白川/大白川温泉 しらみずの湯」では新たな仲間を募集中!興味のある方はぜひご応募してみてくださいね。


【仕事内容】清掃・接客・販売・調理補助

【雇用形態】アルバイト、正社員(3カ月の試用期間)

【給与】正社員:155,000円〜/アルバイト:時給910円〜(試用期間あり)

【勤務地】しらみずの湯・道の駅 飛騨白山

【勤務時間】正社員:8:00~17:00(8:00~21:00のシフト制)

【雇用期間】1年更新

【備考】各種保険・手当有、食事補助有、温泉無料

【応募・問合わせ】興味のある方は下記までお問い合わせください。
大白川温泉観光株式会社
〒501-5507 岐阜県大野郡白川村平瀬247-7
TEL:05769-5-4126(担当:古屋)
MAIL:shiramizu@miracle.ocn.ne.jp

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道の駅 飛騨白川

住所/岐阜県大野郡白川村平瀬516-62

TEL/05769-5-2230

WEB/https://www.hidahakusan.jp/hidahakusan/

大白川温泉 しらみずの湯

住所/岐阜県大野郡白川村平瀬247-7

TEL/05769-5-4126

WEB/https://www.hidahakusan.jp/hidahakusan/

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【対談/移住ってどう?】移住者、若者との交流 https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/ijyuttedou03/ Tue, 31 Jan 2023 10:38:58 +0000 https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/?p=2836 移住に関するさまざまなテーマで対談する「移住ってどう?」。今回は、長年白川村で暮らし、移住者や若者をあたたかく見守っ てくれる“村のおばあちゃん” の佐藤さん、蟻原さんに、白川村の特徴的な相互扶助の精神「結(ゆい)」をはじめ、村民同士の助け合いや交流についてお話を伺いました。

佐藤 直子(さとう なおこ)さん

白川村小白川地区で生まれ、結婚を機に白川村荻町へ。呉服屋を経て、現在は「喫茶さとう」を切り盛りする。愛称は「なおちゃん」。

蟻原 基子(ありはら もとこ)さん

白川村鳩谷地区で生まれ育つ。かつては看護師や薬種商として働き、現在は役場近くでゲストハウス「Ant Hut」(アントハット)を営む。愛称は「もっちゃん」。

お二人は普段から移住者や若い方と交流されていますが、何かきっかけはあったのでしょうか?

佐藤:地域おこし協力隊の制度が始まった頃、よく協力隊の子がうちに訪ねてくれて、関わりができたね。

蟻原:うちのゲストハウスに「白川郷トヨタ自然學校」の就職試験を受ける子たちが泊まってくれてね。その子達が村に就職してからも、遊びに来てくれるんやよ。

蟻原さんが営むゲストハウス「Ant Hut」(アントハット)

具体的にはどんな交流があるのでしょう?

佐藤:「喫茶さとう」でアルバイトしてもらったり、インターンで村に来た大学生が荻町の店で働いてたときは、仕事が終わってからみんなでうちで夕飯を食べたり、料理が好きな子には白川村の郷土料理を教えたりもしたよ。

佐藤さんが営む「喫茶さとう」

蟻原:一緒に山菜採りに行って山でご飯を食べたり、ゲストハウスで話したりしてね。何でもない世間話だけど、嬉しかったことや悲しかったことをいろいろ語りあったんや。

佐藤:他人を自宅にあげることに驚く人もいるけど、特別なことは何もしてない。食事も漬物とか豆腐ステーキとか、簡単なものを食べてくれたよ。

蟻原:無理をすると続かないから、いつも自分が食べているもので、おもてなししないとな。

白川村の人は親切な方が多いですが、お二人は特に移住した方や若い人をあたたかく迎えていますよね。何か思いや考えがあるのでしょうか?

佐藤:昔は村が今ほど裕福じゃなかったけど、もっと「結」が強かったの。そのおかげで今の暮らしがあるから、すごく感謝してる。だから、これからも結が続いてほしいし、新しく白川村に来てくれた人とも心を通わせて、助け合っていきたいと思ってるの。

蟻原:自分が知らない土地で一人ぼっちだと寂しいじゃない?だから、移住してきた人の心の拠り所になればと思ってね。

佐藤:ちょっと困った時に「あのおばあさんに話を聞いてもらおう」と思ってもらえるといいよね。信頼できる人が周りにたくさんいるほど、その土地への安心感や愛着が生まれると思うよ。

蟻原:移住の取組みも、行政だけでなくて地域を巻き込んでやらないとね。移住してきた人が関わるのは、結局、地域の人だからな。

佐藤:世界遺産に登録された頃、村で講演会があって、その中で「白川村は“ピーマン”にはならないように」って言われたの。合掌造りの外側を守るだけではなくて、中身が空洞にならないように、とお話されて、それがすごく印象に残ってる。

蟻原:“中身”というのが、白川村だと結の精神や、助け合うことなのかもしれないね。

佐藤:移住する人も、やっぱり結を大切にしてくれる人がいいね。甘えたり、頼りっぱなしではなくて、一人一人やれることは自分でやりながら、それが茅葺き屋根の茅のように束になって、助け合える関係にできたらいいなと思うんや。

蟻原:今はだんだん結が弱くなっているから、改めて村民も助け合う心を育てないとね。移住した人に“よう来てくれた”って気持ちを伝えていかないと、って思うよ。

そういった心を育てるにはどんな取組みが必要だと思いますか?

蟻原:村の未来について、みんなで腹を割って話せる場があればいいなと思う。同じ思いの人が集まって、そこに移住してきた人も加わって、自分事として村のことを考える人が増えていくと、すごくいい村になると思うよ。

佐藤:昔からの白川村の良いところを大切にしながら、いい考えは取り入れることができると、もっと住み心地がいい村になっていくんじゃないかなあ。

ー飛騨日日新聞編集部も日頃からお世話になっている「なおちゃん」と「もっちゃん」。お二人に持参していただいたお茶やお菓子をいただきながら、和やかな雰囲気で取材も進められました。そして、取材後はなおちゃんのご自宅にお邪魔して手作りの稲荷寿司やお漬物もごちそうになりました。お二人のような“村のおばあちゃん”の存在は、新たに白川村で暮らしを始める方にとっても、きっと心強いことでしょう。

今回の対談会場

今回、対談を行った会場は、飛騨日日新聞の拠点である白川村荻町の白川郷合掌文化館(旧松井家)。取材を行った11月の終わりは、ちょうど雪囲いが終わり冬の支度が整っていた。

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白川村暮らし体験住宅「だいだいどころ」で草餅づくりを体験! https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/kusamochi/ Mon, 19 Dec 2022 07:44:00 +0000 https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/?p=2672 白川村南部の御母衣にある白川村暮らし体験住宅「だいだいどころ」。白川村への移住を検討している人が利用できる一棟貸しの滞在施設です。

※だいだいどころの利用については2023年3月31日までとなっています。2023年4月1日以降の利用については、白川村のWEBサイトで順次情報を更新されます。

今回は、だいだいどころに約1ヶ月間滞在していた浅野かつ代さんが「村の方ともっと交流したい」という想いから企画した、草餅づくりのイベントに参加させていただきました!

イベント当日、午前11時にだいだいどころに到着すると、既に餅つき機の中には大きなまん丸のお餅が!浅野さんが早朝から準備してくれていました。

「餅つき機にお湯とお米を入れて、30〜40分蒸して、10分くらいつくとこんな感じになるよ」と浅野さん。

お餅を準備する様子

お皿には、このまま食べても、おいしそうなあんこがこんもり。こちらは前日から仕込まれていたそうです。

お餅とあんこの準備が整ったら、さっそく草餅づくりを開始!この日は1日3回の草餅づくりのイベントが行われ、この回には4人が参加しました。

ちなみに浅野さんは岐阜県安八郡輪之内町出身で、よもぎは地元近くの揖斐郡で収穫されたものを持ってきていただきました。よもぎのおかげで、お餅がきれいなグリーンに色づいています。

まずはスプーンで、あんこを一口サイズに分けていきます。

そして、手のひらに収まるくらいの大きさのお餅を取り分け、平たく伸ばしてあんこをお餅の中央へ。

お餅を伸ばしながら、あんこを包んでいきます。

浅野さんが手際良くあんこをお餅を包んでいくのを見て学んだら、参加者の皆さんも草餅をどんどん作っていきます。

「できたてが美味しいから、食べてみてね」と浅野さん。一旦、作業の手を休めて、作りたての草餅に手を伸ばします。まずは一口頬張ると…。

参加者の皆さんからこぼれる「おいしい〜」の声!

爽やかなよもぎの風味が広がるやわらかいお餅、そこに程よい甘さのあんこがあわさって、思わず笑顔になってしまいます。

味見をしたら、草餅作りを再開。だんだんと参加者の皆さんも慣れてきて、あっという間に70個以上の草餅ができあがりました!

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この1ヶ月間、さまざまな人との交流を通じて、白川村の暮らしを満喫した浅野さん。

「滞在中は村内の飲食店をできる限り回ったり、地域の方とお話ししたりしましたけれど、本当に皆さん温かくて、とても有意義な時間でした。だいだいどころは広さもちょうど良くて、水回りも綺麗で過ごしやすかったです。こうしてイベントができる広いキッチンも良かったですね」

最後に、お土産の草餅を容器に詰めて草餅作りのイベントは終了。浅野さんはもちろん、普段はなかなか話す機会のない村民同士も交流できる機会となりました。

白川村では、料理やものづくりなど、村民が自分の得意なことを生かして企画するイベントがしばしば開催されます。今後も飛騨日日新聞では、そんなイベントを取材していきますので、どうぞお楽しみに!

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【白川村求人図鑑】民宿 古志山(住居付き飲食店、宿泊業の運営) https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/koshiyama/ Tue, 25 Oct 2022 12:49:01 +0000 https://www.vill.shirakawa.lg.jp/hidanichi/?p=2316 白川村にはどんな仕事や働き方があるんだろう?「白川村求人図鑑」では村内のさまざまな企業や仕事を紹介します!

白川村鳩谷(はとがや)地区、村唯一のコンビニの向かいにある民宿&レストラン「民宿 古志山」(こしやま)さん。

開放感のある高い天井に、梁や柱の木材の色が映えるモダンで温かみのある雰囲気のある店内です。現在はランチをいただけるレストランを中心に、ゲストハウスの営業もされています。

店を切り盛りされているのは三輪了(さとる)さんご一家。今回の求人では、三輪さんたちからこのお店を引き継ぎ、店舗や宿泊施設を運営する方を募集しています。

古志山の始まりは、家主である腰山(こしやま)恵一さんのお母様が昭和32年に始めた民宿。その後、ご家族や親戚によって民宿の他に食堂やゲストハウスなども営まれていましたが、数年前に貸切観光バス業や宿泊業を行う「平成エンタープライズ」さんに運営を譲渡。現在、三輪さんご一家は平成エンタープライズに雇用される形で、お店を切り盛りされています。

実は、三輪さんの妻・優紀(ゆき)さんのご実家、松古(まつふる)家は村内の旅館「城山館」を代々経営してきた家系なのですが、現在は改装中。そんな折、古志山の求人を見つけ、店を任されることとなったのですが、2023年のはじめに城山館はリニューアルオープン予定。三輪さんご一家は、古志山の運営から離れ、城山館を切り盛りしていくことが決まっています。そこで、三輪さんご一家に代わり、この古志山さんを運営する方を募集することとなったのです。

「現在は観光客や地元の方向けのランチ営業を中心としていますが、この場所を使っていただければ飲食以外のことへの活用も可能です」と三輪さん。

平成エンタープライズが企画するツアーのお客様への昼食の提供や、ゲストハウスの予約管理・清掃といった必須の仕事はありますが、それ以外の業務については、これから運営する方に任せられます。

必ず提供する昼食についても、複雑な調理ではないため、飲食業やキッチンの経験がない方でも学んでいけば問題はないそう。

「雇用主である平成エンタープライズとの相談にはなりますが、飲食店をやりたい方は自分が得意な料理を提供するお店を提案したり、ものづくりがやりたい方は、ハンドメイド商品の販売などもできるかもしれません」。

三輪さんたちも、古志山の店を任された当初はランチのみの営業でしたが、最近、白川村内では珍しい夜に楽しめる「古志山バル」を週末にオープン。早くも村民から評判となっています。

また、現在はコロナ禍で少ないものの、白川郷は海外のお客様からも人気の観光地。語学が得意な方や、インバウンドの取組みに興味がある方、外国の方に白川村の良さを伝えたい人にも、魅力的な仕事です。

そして、なんといっても今回の求人のポイントは、住み込みが可能なこと!

住居となるのは、元々民宿として使われていた建物ですが、現在は三輪さんご一家が住んでいて、4人家族でも十分な広さです。

※希望者に対して平成エンタープライズと相談しながら、住み込みの有無を決定します。

白川村内ではすぐに入居可能な物件は珍しいのですが、さらにコンビニや役場、郵便局、ガソリンスタンドなどが近くにある、村内でも好立地な場所で暮らすことができます。もちろん、住居として利用しない場合は、民宿として活用することも可能です。

「特におすすめしたいのは、家族でお店づくりをやってみたい方ですね。私も子どもがいて、レストランで過ごすこともあるんですが、お客様に可愛がってもらっています。移住された方も家族ぐるみで村内外の方と関わることができるのではないでしょうか」。

採用が決まった方は、はじめのうちは三輪さんたちのサポートを受けながら飲食店やゲストハウスの運営を行い、平成エンタープライズや三輪さんたちと相談しながら自分が思い描く店舗を作りあげていくことができます。

村外の方が新たに商売を始めることは少しハードルが高い白川村で、雇用されながらも自分らしいお店作りができる今回の求人。

さらに住まいも提供されるため、白川村への移住を考えながら、「白川村らしい料理を提供する飲食店を開きたい」「ハンドメイドの物やこだわりのアイテムを扱うショップをやってみたい」という方には、とってもおすすめですよ!

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「民宿 古志山」の仕事に興味のある方は、ぜひご応募してみてくださいね。


【仕事内容】接客・清掃・調理・事務等、民宿運営全般

【雇用形態】正社員・アルバイト

【給与】正社員:月給220,000円~、通勤交通費(規定により支給)、アルバイト:時給1,000円~1,100円(試用期間あり)

【勤務地】民宿 古志山(岐阜県大野郡白川村鳩谷49-1)

【勤務時間】6:00~22:00のうち、実働8時間(シフト制)(勤務例:6:00~15:00、10:00~19:00、13:00~22:00)

【待遇】社会保険、交通費支給、昇給・賞与、資格手当、夜勤手当て、寒冷地手当など

【雇用期間】64歳くらいまで(定年65歳)※定年後も契約社員としてご活躍頂けます。

【資格】普通自動車運転免許

【休日】年間休日110日(月9日のシフト制、1月・8月は10日休み)、有給休暇(入社半年後)、慶弔休暇(規程あり)

【備考】住み込み可(夫婦、家族も可)、社会保険完備 賞与あり(年2回・実績・規定による)昇給あり(入社1年経過後)

【応募・問合わせ】興味のある方は下記までお問い合わせください。
〒501-5629
岐阜県大野郡白川村鳩谷49-1
TEL:05769-6-1051(担当:三輪)

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民宿 古志山

住所/岐阜県大野郡白川村鳩谷49-1

TEL/05769-6-1051

WEB/https://guesthousejp.com/shirakawa-go/

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