最終更新日:2012年06月11日

荻町(世界遺産登録地区)の概要

面積

45.6ha

選定年月日

昭和51年 9月4日:重要伝統的建造物群保存地区選定
平成 7年12月9日:ユネスコ世界文化遺産登録
        「白川郷・五箇山の合掌造り集落」

経緯

選定と経緯日本経済発展の著しかった時代(1950~1970年)に、相次ぐダムの建設や離村により住民の多くが都会へ流出したことに伴い、合掌家屋も著しく減少しました。その現状を憂慮した住民が昭和46年に「荻町集落の自然環境を守る会」を発足し、合掌家屋を「売らない」「貸さない」「壊さない」に基づいて保存運動を推進し、現在では合掌家屋と周辺の環境も含め保存運動を継続しています。

昭和51年白川村伝統的建造物群保存地区保存条例を制定し、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、昭和62年白川村伝統的建造物群保存地区保存基金条例制定し、昭和63年から第1次募集を開始し平成6年度末に目標の3億円を達成しました。

平成4年国が発表した「世界遺産暫定一覧表」の文化遺産に「白川郷の合掌集落」として記載され、平成6年国はユネスコに世界遺産の申請書を提出し、平成7年に登録されました。

防災施設計画の立案

合掌造りは、火に非常に弱く1軒でも出火した場合、飛び火により集落全体が燃失してしまう恐れがあるため、360度回転する放水銃を設置し、景観を損なうことのないよう収納箱の屋根を合掌造り風に製作しました。

防災施設

1977~1981年・1989年荻町地区全体に消火栓設備を設置
(総事業費:2億7千3百万円)

  • 40mm消火栓付放水銃65mm:59基(荻町地区):16基(小呂地区)
  • 65mm屋外消火栓:34基(荻町地区):4基(小呂地区)
  • 40mm屋内消火栓(双口):28基(荻町地区)
  • 貯水槽自然流下圧式600t:1基

荻町地内の放水銃(59基)の水源は600tの貯水槽で、自然流下式(約80m)により、高さ約30m余りまで放水できます。荻町地区住民により、年一回放水銃の一斉点検を行い管理しています。

 

合掌造りの家屋を守る放水銃

昭和46年に「荻町集落の自然環境を守る会」が発足し、合掌造りの家屋を「売らない」「貸さない」「壊さない」に基づいて保存運動を推進しています。この運動の一環として、放水銃の設置が進められました。

合掌造りの家屋は、火に非常に弱く、1軒でも出火した場合、飛び火により集落全体が焼失してしまう恐れがあります。そこで、360度回転する放水銃を設置しました。なお、景観を損なうことのないよう収納箱の屋根を合掌造り風に製作しています。

現在65ミリ消火栓放水銃が荻町地区に59基あります。この59基の水源は600トンの貯水槽です。約80メートルの高低差を利用した自然流下式で、高さ30メートル余りまで放水できます。なお、川を挟んだ小呂地区にも16基ありますが、水源は別となっています。

合掌造り1軒に1基の放水銃を設置していますが、最大規模の和田家にだけ2基設置してあります。合掌造りの家屋は、茅葺きの中に火が入ると消火するのが困難なため、放水銃は消火するためではなく、主に周辺家屋からの類火を防ぐために使用します。

 

放水銃の操作

消防団員も操作を行いますが、火災を発見した住民が即座に操作するのが一番早いので、行政から住民に周知し、年1回の放水銃の一斉点検の際には、住民が操作し放水しています。

放水銃については台に固定されているため、水圧による反動も受けません。そのため、さほど力や技術を必要とするわけではありません。方向と角度、あとは、ジェットにするのか、霧にするのかを操作し、風向きを考えて空中に水のカーテンを作るというのが基本になります。

風が吹いている時は、火の粉が飛ぶ方向がわかりやすいのですが、風が無い場合は、上昇気流が発生し、火の粉が巻き上げられ、離れた民家に飛び火するということがあります。そのため、火災があると全放水銃で一斉に放水するようにしています。貯水槽には、常に用水からの水が流れ込んでいますので、一斉放水を30分以上続けることも可能です。

「火の番廻り」

防火の見回りを行っており、合掌集落の中では、「組」と呼ぶ町内会のようなものがあります。組ごとに防火見廻りの回数は異なっています。荻町地区では、1日4回防火の見廻りを行います。1回目は午前10時頃に廻り、「火の用心、大事にさっしゃれや」と屋外から声を掛ける。2回目は夕方で、拍子木を打って廻る。3回目は夜に行い、杓丈を突きながらチリンチリンと音をたてて廻る。以上の火の番廻りは、村内の各組で行われるが、4回目の「大廻り」は、深夜12時から約1時間かけて、荻町全体を廻る。大廻りは、2人1組で拍子木を打ちながら、村内を一周する。村内各所に巡視(火・の・用・心・巡・視)の6つの判が設置され、大廻りは廻った証拠にそれらの判を手帳に押していくというものです。

お問い合わせ

担当課:教育委員会事務局
TEL:05769-5-2180