最終更新日:2022年1月4日
和田家板蔵・稲架小屋(県指定重要文化財)
 

解説

和田家は、江戸時代には名主(庄屋)や番所役人を勤め、焔硝の取引によって栄えた家で主屋は白川村荻町伝統的建造物群保存地区の北側に位置する。本「板蔵」と「稲架小屋」は和田家の附属屋で、合掌造りの「板蔵」は主屋北側の水田の中に、トタン葺きの「稲架小屋」は主屋北側の旧街道沿いに建ち、火災時の類焼を防ぐため主屋とは少し離れた場所に建っている。一方主屋敷地内には国重文附指定の「土蔵」が建っているが土壁の防火構造のため主屋のすぐ背面側にたてられている。

「板蔵」「稲架小屋」ともに側柱筋に貫のみが抜き通され、壁が張られていない。これはこの貫が秋に収穫した稲などを乾燥させるために「稲架(はさ)掛け」するための稲架(はさ)棒を兼ねているためである。「板蔵」については側柱筋の半間内側に板蔵を設け米等の貯蔵庫を兼ねている。「稲架小屋」は建築当初は合掌造りであったが現在はトタン葺きに改修されている。

両建物とも村内でも屈指の大規模小屋建築であり貴重なものである。

概要

種別 重要文化財[県指定]
指定年月日 昭和47年1月11日